2012/08/09

恋とお金とチョコレート

title:恋とお金とチョコレート
author:メナ・ヴァン・プラーグ
publish:講談社

人生の道に迷いそうになったとき、実際に迷ったときに読みたい本

ふとっちょで、彼氏いなくて、亡き母から受け継いだカフェを経営しているけれどお金がない
そんな主人公・マヤが今の生活を捨てて夢を手に入れるストーリー
「夢を持ち続けなさい」「ポジティブでいなさい」という自己啓発本と同じ内容だけど
そういった「こうあるべき」という推奨本ではなく
主人公と自分を重ね合わせて一緒に成長していこうと思える本
疑い深いし、本当に奈落の底にいる彼女が、一度はつまずきながらも行動を起こす
出会った瞬間は気づかないけれどメンターとなる人の言葉をかみしめて行動を起こす

自己啓発本は一般論を読んで、自分自身で自分を照らし合わせるけれど
私個人としては、実際どういう風に考えて取り組んでいくのか分からないときもある
だけど、この本は、マヤが私みたいに紆余曲折を体験してくれている
一度手に入れた夢も、断られ続けて恋に逃げて、男に振られて、どん底に落ちる。。。

最初にマヤが感じた幸福の感覚
「自分が恋人に求めるだけのみじめな女でないと思えてうれしかった。マヤの毎日は、ジェイクが必要ないくらい幸せで、充実していて、満ち足りている。その輝ける日々にいっそうの輝きを与えてくれるのがジェイクなのだ。」

うん、こういう自立した人になりたいんだ、求めてるんだ
恋に生きたり、誰かが一緒じゃなきゃダメなんじゃなくて、自分を生きている
少し乱暴な言葉ではあるけれど
お金や友達、恋人は、自分の人生を輝かせるアクセサリーでしかないのかもしれない

夫婦や家族のように誰かと一緒に生きる契約も
ひとりでも満ち足りた素の自分を
さらに輝かせ、幸せに包んでくれるのが夫婦や家族という人間関係なのかもしれない

自分は見失わないこと
相手に依存しすぎないこと
自分の脚で立たずに相手に寄りかかってばかりいたら相手が倒れてしまう

人生って「人と生きる」って書くから
人間関係が大事、パートナーを見つけるのが正解なのかと思っていた
だけど、「人」もそれぞれが自分の足でもしっかり立って同等に支え合っていないと
いびつな「人」のカタチになる
そういうことなのかもしれない、、、と気づいた本

※わたしが感銘を受けた言葉たちは、本を読んでない人は読まないで。ネタバレ注意※




自分の魂の叫びだから、やらずにはいられないからやる、そういう生き方が本当の生き方なの。だから書いて、その結果、成功するかどうかなんてどうでもいい。自分に忠実に、本当の生き方をしている人は、成功するか失敗するかなんてことは考えないのよ。自分はそれをやりたい、やるべきだと思って、やらずにはいられないからやるの。(p.69)

もう一つの力はあなたの心が生み出す力よ。こちらの力はあなたに自信と幸福感を抱かせて、あなたが充実感を持って生き、満ち足りた日々を送るように導くの。愛も富も喜びも全部あきらめない。あたりまえでない人生を歩むように導いてくれる。この心の力に従えば、望みは必ず叶うのよ。(p.72)

ライオンでもワシでもいい。オオカミでもいい。強そうなものならなんでもいい。強くなりなさい。恐れる気持ちを黙らせ、なりたい自分に意識を集中させるの。どんなわずかな勇気でもつかんで、それで自分を輝かせるのよ。(p.77)

(からだは言った)嫌わないで。嫌っていたら重いままよ。痛みの重荷を背負っているから。だから好きになってほしい。愛は軽くて、憎しみは重いから。大切にして、手入れして、好きになってくれたら軽くなれる。まず、ありのままを受け入れて。痛みの重荷を下ろせるように。そうすれば生き生きと軽くなって、きっと本来の美しさを取り戻すから。(p.92)

バランスの取れた関係なら、お互いに50%ずつ相手を必要としているでしょう? でもあなたとジェイクの場合は、あなたが書くのをあきらめて、ほかのこともみんなやめてしまってから、あなたが彼を必要とする割合が一方的にどんどん上がってしまったの。あなたのほうの目盛りが70%になれば、彼のほうは30%になる。あなたが100%になったら、彼はゼロ。これでは明らかにバランスが悪いでしょう。(p.140)


ものごとが望み通りに進んでいないとしたら、それはあきらめろっていうことじゃなくて、もっと大胆になれってことなんだから。(p.154)

行き詰まると、あきらめてしまう人が多いでしょう? でも本当はそういうときこそ、持てる力の全てをかけて、とことんやるべきなんです。落ちたと思ったら、もっと高く飛んでみるべきなんですよ。(p.154)

もしまた行き詰まったと思ったら、まず、行き詰まったと考えることをやめてごらんなさい。頭で考えるのをやめて、心でどう感じるかを大切にするんです。(p.185)

はじめから断られる覚悟で行って、ためらいがちに、慎重に、断られてもいいような話し方をしたから、その通り断られたのではないだろうか。サンフランシスコでは、心を開いて書店を訪れ、きっと置いてくれるだろうと思って話しかける。すると本当に置いてくれるのだ。自分次第で人生の方向は、良い方向にも悪いほうにも変わるということなのかもしれない。(p.201)

自分を認め、勇気を出して行動し、そしてさまざまなつながりを感じて、ここまで来た。そうしてようやく、夢に見た人生に向けて歩み始めている実感があった。(p.206)







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