2012/01/03

book // SAMURAI 佐藤可士和のつくり方

title:SAMURAI 佐藤可士和のつくり方
author:佐藤悦子
publish:誠文堂新光社

「好きなことが仕事になった」「信念を持つ」
ここでもこの2つがキーワード

ただ、実務的な進め方が書いてあり
とても参考になった
ブランディング→メディア露出 
この2つはどの会社にもはずせないことだと思う

立ち位置を決めるブランディング
知ってもらうにはメディア露出
大金を投じた広告ではなく選択的露出
ブランディングで決めたイメージを的確に理解し伝えるのに
一番望ましい方法を考えることが大切

売上(収益)主義ではなく
信念(ビジョン)主義

今考えている自分の理想に近い形態だ

クリエイティブディレクターは、いわばそのプロジェクトの総合監督。コンセプトを立案して、アートディレクターを含む様々なクリエイターをスタッフィングし、各メディアのクリエイティブをトータルでディレクションするという、クライアントから全てのクリエイティブ活動をまかされる統括的な仕事です。(p.16)

(ヒアリングでは)クライアント内での情報システムがどうなっているかは必ず伺います。ご担当者のポジションや、その後のチェック体制はとても重要です。決定権のある方とスムーズにコミュニケーションが図れるかどうか。こちらの提案が担当者からその上の担当者に伝わり、それがまた上の方に、、となるとスピード感のある仕事はできず、結果として、世の中に出た時のインパクトが弱くなってしまいます。(p.48)

(関係者)全員の方に納得いただくために、市場調査データなどではなく、完成までに佐藤がたどった思考のプロセスを理論的に説明し、そのデザインの意味と必然性を理解してもらう、新しいスタイルの企画書がここで生まれました。(p.73)

なぜロゴに「MG」を選んだのか順を追って根拠を説明していくと、聞いているほうも思考の過程を共有でき、自然と共感していただけます。デザインへの意図を正確に伝えることができて初めて、クオリティという次のステージに行けるのです。(p.76)

打ち合わせを進めていきながらリアルタイムでまとめていくメールタイプの議事録システム。必要最低限の要点をとにかくどんどん打ち込んでいきながら、サムライの作業とクライアントにお願いすることを色分けする。その場で送信しなくても、帰ってからざっと見直してそのまま送れば、全員が記憶の新しいうちに共有して、次のステップへ進めます。(p.78,79)

ふじようちえんでは、単に老朽化した園舎を“箱”として建て替え、その中に色々な遊具をおくのではなく、園舎自体を巨大な遊具ととらえ、幼児教育の新しいあり方に対するひとつのビジョンを提示しました。(p.84)

切った記事は、クリッピングせずに、そのままクリアファイルに入れて、出社してきた佐藤に「これ読んでおいてね」と手渡します。数はその日によって違いますが、平均すると、だいたい十数枚程度といったところ。(p.127)

(スケジュール管理で)私が真っ先に死守するのが、週に一日のデザインデー。プレゼンが決まった時点で「このあたりでこのくらいの時間をとらなければダメだな」と、空いているうちにパッとスケジュールをブロックします。(p.132)

今は進行中のプロジェクトの打ち合わせメモや新規のご依頼、取材のご相談内用など、あらゆる仕事を一冊に書き込み、とりあえずそれを見ればすべて書いてあるという状態にしています。(p.134)

クリエイターは、日々か変えている仕事によって常にパワーを放出しているの状態にあるのではないかと思います。でも、やはり休むときはしっかり休んで頭を切り替え、吸収し充電する時間がないときっと枯れてしまいます。(p.143)

自分の好きな(ファッション)スタイルを時と場所と自分の立場に応じて柔軟に対応できることは、クリエイションの幅にも通じるのではないでしょうか。(p.145)

お客様がいらしたとき、一時間たったら新しいお茶をお出しするなど、社会人としては基本中の基本。(p.152)

デザインだけに集中できるよう、電話の取り次ぎや相似、バイク便の手配といった細々とした仕事をこなすアルバイトは別に来てもらっています。(p.153)

オフィスは単なる仕事場ではなく、作品のひとつだと思っています。本当に色々なことを気づかせてくれる実験の場ばと。オフィス環境を新たにデザインするたびに、クリエイションの幅や仕事の領域が飛躍的に広がる。(p.158)

マネージャーとして「クリエイターが今どういう状態にあるか」を正確に見極められるかどうかが、非常に重要だと思います。自分の仕事場に対して自身をなくし、オフィスにいることを楽しめなくなっていた佐藤を目のあたりにして、「これくらいのこと」とそのまま見逃してしまっていたら、少しずつ、たとえ見えない程度であっても、確実に仕事のクオリティに影響が出てきたでしょう。(p.158)

ファッションは外見ではありますが、同時に“一番外側の中身”でもあります。そこには考え方、生き方を含めた人となりが自然と出るものだと思います。(p.186)

センスは、ある程度の“広さ”がなければ、それを手にしているとは言えないと思います。知っている上でそこから何かを選ぶのと、ひとつしか知らなくてそれが好きというのでは、まったく意味が違います。(p.188)

クリエイターにとって、スケジュールを入れるときに一番重要なのは、頭の進行具合です。彼女はそれをわかっていて、一個一個きちんと聞いて、「こう入れようと思うんだけどどう?」「今度こういう仕事が来ているんだけど」って確認してくれる。一方的に決められたことは一度もないです。(p.212)

最終的には同じところを目指しながらちゃんと向き合っていて、自分には見えない部分を見てくれる人が“パートナー”。お互いに、それぞれの背後にあるものがみえるので、360度の視野が手に入るわけです。やっぱり、同じところに立って、同じ方向を見ているだけではパートナーといえないと思います。それは人生においても、仕事においても。(p.218)

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