title:まず、ルールを破れ すぐれたマネージャーはここが違う
author:マーカス・バッキンガム&カート・コフマン
publish:日本経済新聞出版社
1、持っている才能の種類を理解すること
2、仕事に適切な才能を見極めること
持っている強みの才能を伸ばすように働きかけることで
弱い才能を改善しようとしても意味がない
望む仕事≠才能に適切な仕事
才能に適切な仕事を優先するべき
私がマネージャーだったとき
やっぱり弱さを改善するように仕掛けてたかもなって考えさせられたり
次の仕事につくときには
強みとなる才能を最大限に活かすような仕事、社風、マネージャーを探さないとな
社長や会社、社風を見るときは
そこで働いている人たちの才能がきちんと発揮できるような職についているかを見る事
自分で会社をつくるときは
最高のチームとは何かを考えること
この仕事にはこんな才能がぴったりだと常に考え
役者に合わせたストーリーを考えること
こういうことなんだろうな
マネージャーにできるのは、従業員がありのままの姿で気持ちよく働けるようにすることです。それがマネージャーの最高の仕事です。従業員をお互いのクローンにしようとしたこともない。もっと自分自身の良さを発揮しようとする環境を作り出そうとするのです。(p.13)
部下のことをよく知らないままでいたり、そのスタイルや仕事にする動機、個人的な事情を知らなくて、どうしてその人たちにうまく仕事をしてもらうことができるか。(p.13)
「会社はそうしろと言っている」なんてことは決して発言するべきではないでしょうね。責任逃れは自分の持ち場という世界では通用しても、組織全体は弱体化が進みます。「部下に対する約束は最小限に、そしてその約束は必ず守ること。」(p.16)
給与や手当、上司あるいは組織構造については、すべての人にとって同様に等しく重要だ。この種の問題は、球場への入場券みたいなものだ。つまり、ゲームには参加ができる。しかしだからといって、入場券が勝利を収めてくれるための力になってくれるわけではない。(p.33)
従業員の満足度を図る物差し
■ ベースキャンプ:何が手に入るか
Q1:自分が何をすべきか、要求されていることがわかっているか
Q2:自分の仕事を適切に遂行するために必要な材料や道具類はそろっているか
■キャンプ1:自分はどんな貢献をしているか
自分の「個人的な」貢献と他の人のそれに対する見方に意識が集中するのだ
Q3:毎日の最高の仕事ができる機会に恵まれているか
Q4:最近一週間で、仕事の成果を認められたり、褒められたりしたことがあるか
Q5:上司や仕事仲間は、自分を一人の人間として認めて接してくれているか
Q6:仕事上で自分の成長を後押ししてくれている人が誰かいるか
■キャンプ2:自分はここの人間なのだろうか
Q7:仕事上で自分の意見が尊重さているか
Q8:会社のミッション/目的を前にして、自分自身の仕事が重要だと感じられるか
Q9:仕事仲間が責任を持って精一杯のクオリティの高い仕事をしているか
Q10:仕事仲間にだれか最高の友達がいるか
■ キャンプ3:全員が成長するにはどうしたらいいか
工夫できる、自分の新しいアイデアを効用できるのは、次の場合だけだ。仕事に対する適切な期待値(ベースキャンプ)を自覚している。自分の専門分野については自信がある(キャンプ1)、周りの人たちが自分の新しいアイデアをどのようにして受け入れるのか、受け入れないのかがわかっている(キャンプ2)という場合だ。
Q11:最近半年間で、自分の進歩に関して誰かと話あったことがある。
Q12:仕事上で学習し、自分を成長させる機会を与えられたことがある
■頂上
自分自身の狙いは明確だ。絶えず達成感を味わうことだ。それはまるで毎日毎日、最高の自分が要求され、最高の自分がそれに応えているといった感覚だ。周りを見渡すと他の人たちもまた、自分自身の難しい仕事に意欲的に取り組んでいるようだ。仲間同士の理解と共通の目的を基礎にして、これらの登山家は先を見据え、積極的に将来の課題に取り組もうとする。
(p.54〜58)
ベースキャンプとキャンプ1が基本だ。こういった必要な項目に十分時間をかけ、自分たちの必要性を満たしてくれるマネージャーを捜し出そう。そうすれば、目の前の長い登山を達成するために必要な力を身につける事ができるはずだ。(p.60)
ベースキャンプとキャンプ1の必要性を満たすことが、マネージャーが時間とエネルギーを注ぐべき場所なのだ。低地で部下の必要性が満たされないままでは、その先の山登りの過程で部下に対してどんなことをしてもほとんど見当違いになってしまう。(p.61)
優れたマネージャーは、個人一人ひとりは、自分自身の独自の本性に忠実なのだ。それぞれが違った動機付けで行動している。個人個人は自分なりの考え方や他人の接し方があることをよくわかっている。その違いをうまく活用している。個人一人ひとりが、ますますその人自身になるように力を貸そうとしているのだ。(p.71)
マネージャーの役割は、部下一人ひとりの内側に入り込んで、その部下ならではの才能を解き放ち、パフォーマンスに結びつけることだ。激変する時代に企業に活力を与える、それも必要なときに集中する活力とできる限りの柔軟性を与えるのが、まさにマネージャーの役割なのだ。(p.75)
マネージャーの機能は、2つの物質間の反応速度を速めて、目指す最終製品を生み出すことだ。具体的には、マネージャーが部下それぞれの才能とその会社の目標との間の反応速度、そしてその部下の才能と顧客の要求とのあいだの反応速度を上げることによって、各従業員に仕事の能力が身に付くようにすることだ。(p.76)
「人を選ぶ」「要求を設定する」「動機づけする」そして、「育てる」、これら4つの活動がマネージャーに課せられた最も重要な責務だ。(p.77)
才能と技量、そして知識の違いを認識していなければならない。このうちのどれが教育で得られるものなのか、どの持ち主を雇い入れる以外にないか、を理解する必要がある。(p.77)
自分の部下を、いま現在のパフォーマンスに集中させていなければならない。仕事のどの部分を決められたとおりに実行すべきか要求し、どの部分を個人の自由なスタイルでこなしてもよいと指示できるのか、がよくわかっていなければならない。現在の標準化・効率化に対する重要な欲求と、個人の才能、独創性に対する差し迫った要求と調和させる能力を備えていなければならない。(p.78)
マネージャーとして、積極的に使わなければならないものがひとつだけ存在する。それは、自分の時間だ。その時間をだれと使ったか、どのように使ったかが、マネージャーとして成功するかどうかの分かれ道だ。(p.78)
マネージャーに共通する革命的な考え方は下記だ。
人はそんなに変わりようがない。
足りないものを植え付けようとしても時間の無駄になる。
その人の仲にあるものを引き出す努力をしろ。
それこそが本当に難しい。
(p.89)
触媒的役割の中心的行動を応用すれば、すぐれたマネージャーに共通する4つのカギがあることがわかる。
1、 才能で人を選ぶ・・・経験や知識、意思の強さでは選ばない
2、 成果を適切に定義する・・・適切な手順を定義するのではない
3、 部下の強みを活かすことに専念する・・・弱点に注目するのではない
4、 部下の強みに適した場所を探り当てる・・・単に昇進をさせるだけではない
(p.89)
すぐれたマネージャーによる才能の定義はこうだ。「生産性の向上に役立つ考え方や感じ方、あるいは行動の習慣的パターン」。ここで強調されるのは、“習慣的”という言葉だ。自分の才能とは、自分自身が頻繁に繰り返している習慣的な行動のことなのだ。(p.93)
■技能・・・仕事のハウツー(仕事をいかにこなすか)の部分だ。人から人に伝えることができる能力だ。技能を教える最上の方法は、全体のパフォーマンスをいくつかの段階に分けることであり、教わる方はそれを再構成すれば十分だ。そして、技能を身につける方法は、それを練習することだ。
■知識・・・単に「知っている」に過ぎない。知識には2種類ある。「事実についての知識=知っていること」と「経験的知識=実践の中から理解したこと」である。
■才能・・・その人の思考、感情、そして鼓動の習慣的パターンを形成する。
(p.112)
三種の才能
・ 努力する才能・・・その人の「なぜ」を説明する才能
・ 考える能力・・・その人が「どうするか」を説明する才能
・ 人づきあいの能力・・・その人の「だれか」を説明する才能
(p.115)
■ 努力する才能
・ 努力家・・・個人の内面に備わっている、主体的に絶え間なく努力を続けようとする意欲
・ 肉体的活動・・・体のエネルギーを使って積極的に動こうとする内面からの強い欲求
・ スタミナ・・・肉体的持久力
・ 競争心・・・自分の功績を相対的に評価しようとする衝動
・ 欲求・・・独立心、功績、リスク、評価を通して自分の重要性を認めさせようとする衝動
・ コンピテンシー・・・専門家になる、または専門的技能を身につけようとする強い意欲
・ 信念・・・世の中で当たり前になっている価値観に流されない生活をしようとする強い意欲
・ ミッション・・・自分の信念を行動に移すための力
・ サービス・・・他の人の役に立とうとする強い意志
・ 倫理観・・・自分の行動のよりどころが正しいかまちがっているかの明確な理解
・ ビジョン・・・将来あるべき企業像を描き、同時にそれをきちんと伝えられる力強さ
■ 考える才能
・ 集中・・・目標を設定して、それを毎日の行動のよりどころにして利用する能力
・ 規律・・・生活や仕事をきちんと公正しようとする強い欲求
・ 調整役・・・全体をまとめあげる能力
・ 仕事の指導・・・事前に頭の中でくみ上げ、そして事後に検証しようとする欲求
・ 全体としてのまとまり・・・仕事の整然とした正常な状態と正確さを確認しようとする衝動
・ 責任・・・仕事に対する個人的なアカウンタビリティを引き受けようとする欲求
・ 概念・・・ものごとの意味をきちんと構成して伝える能力
・ パフォーマンス指導・・・客観的立場でパフォーマンスを評価しようとする欲求
・ 戦略的考察・・・将来における代替案のシナリオを書き上げられる能力
・ 経常的考察・・・戦略的考察の財政面に対する応用
・ 問題解決・・・不完全なデータから考えをまとめあげていく能力
・ 公式化・・・関連性の乏しいデータ群から論理的なパターンを導き出す能力
・ 数量化・・・数に対する相性の良さ
・ 創造性・・・現在の仕組みを打ち破り、もっと効果的・魅力的な仕組みを追求する能力
■ 人づきあいの才能
・ 好意的につきあう・・・他の人から認められたいという欲求
・ 他人への思いやり・・・他人の心の動きや考え方を見極める能力
・ リレーター・・・長続きする人の絆を築こうとする欲求
・ マルチリレーター・・・知り合いの人たちとさらに大きなネットワークを作る能力
・ 対人関係・・・人間関係を目的に応じてうまく使い分ける能力
・ 個人に対する直感力・・・個人のあいだの違いを理解し、それに注意を払っていること
・ 開発者・・・他人に物心両面で入れ込み、そうすることで満足を感じたいと思う強い欲求
・ 励まし・・・情熱とドラマを生み出す能力
・ チーム・・・お互いに助け合う気持ちを生み出そうとする欲求
・ 積極性・・・明るい前向きな面を見ようとする意欲
・ 説得力・・・相手を論理的に説得する能力
・ 司令・・・主導権をとる能力
・ 活性化・・・他の人を行動に移させるための忍耐力
・ 勇気・・・感情をうまく利用して抵抗を乗り越える能力
(p.370〜372)
技能と知識の限界は、それが状況対処的であることだ。つまり、思いがけない場面に直面すると、技能も知識も極端にその能力がなくなってしまう。これとは対照的に、才能に力があるのは、状況への応用がきくからだ。適切な刺激を与えれば自然に反応する。例えば、人と競いあうことについての努力する才能があれば、ほとんどどんな争いにもその人は反応する。(p.120)
態度が才能なのだ。(p.124)
もし自分が同じ人に向かって「自分の明るい面を見ろ」としつこく繰り返していることに気づいたら、それがよいヒントになる。その氷魚は明るい生活が好きではないということだ。暗い生活をする人なのだ。この人を説得しようとする無駄な行動はやめて、その猜疑心が成功のカギになるような職務を新たに探すことだ。(p.124)
※ 繰り返してやっている態度とは、その人のパターンであり、つまり才能である。それを改善するのではなく、活かしてやることが大切!
マネージャーというのは、他人に自発的な生活態度を吹き込むことはできない。できることはただひとつ、その人だけが持っている努力に適した四車線道路を見極めて理解し、可能な限りそれを育て上げることだ。(p.127)
重要なのは、才能と職務がぴったりと会っている状態だ。(p.130)
マネージャーとしての仕事は、才能を教えることではない。個人が持っている才能をその仕事とうまくつなげることによって、「才能がある」と賞賛される力になることだ。(p.131)
誰もが自分と同じフィルターを持っているという幻想に惑わされてしまう。すぐれたマネージャーは、自分のフィルターが他の誰とも共通のものだと思っていない。ある職務のために人を選ぼうとするときに、そのよりどころにするのは、おそらく人によってはこの職務ですぐれた仕事をすることによって絶えず満足感を得ようと一生懸命になるはずだという信念なのだ。(p.133)
マネージャーとしては、自分がどの才能を期待しているのか正確に認識していなければならない。これらの才能を見極めるためには、仕事の肩書きや内容のさらにその先を見通すべきだ。会社の文化をよく検討すること。例えば、自分の会社は成績評価の数字を使ってパフォーマンスを上げさせたり、数字を上げた人をヒーローにする企業か?などだ。(p.141)
努力する才能、考える才能、そして人づきあいの才能ごとに「最も重要なただ一つの才能」を検討すること。これらの才能を判断の基本にすればいい。(p.143)
時間をかけて最高の部下を研究しようというのが、すぐれたマネージャーの意見だ。最高の部下はどうして最高なのか。そして、それは誰なのかを見極め、よく似た才能の持ち主を選ぶようにしよう。(p.146)
マネージャーはコントロール権限を保持しながら、部下をパフォーマンスの達成に専念させなければならない。ところがマネージャー自身は全員が同じやり方で仕事をするように強制できないという信念にとらわれている。効果的で明快な解決策は、成果を適切に定義して、そのあとで各個人がその成果・目標に向かって自分なりの道筋を見つけるようにしむければいい。(p.152)
人の才能をパフォーマンスに結びつける最も効率的な方法は、要求されている成果を上げる最も無理のない、その人らしい独自の方法を一緒になって見つける事なのだ。(p.153)
努力する緊張感を要求する。成果を適切に定義することで、こういった緊張感が生まれるのだ。目標とする成果定義する、そして折に触れてそれを評価することによって、すぐれたマネージャーは従業員一人ひとりがちょっとした心理的な負担を感じるように、つまり、自分だけが非常に明快な目標から外れているかもしれないという感覚を抱くような環境に持っていく。(p.154)
「サウスウェストでは、誰でも決められた線の外側に積極的に色を塗ってもいい」(p.182)
※ 決められた線とは、成果を定義していること。これが、本当の成果(顧客満足度向上など)の首を絞めることになっている。
決められた手順でできるのは、せいぜい顧客に不満を加持させないようにするだけだ。満足を持たせることはできない。(p.182)
4項目の期待は階層構造になっている。低い階層の期待は、その上の期待に顧客が目を向けようとする前に満たされていなければならない。
レベル1の期待・・・正確さ
レベル2の期待・・・すぐに利用できる便利さ
レベル3の期待・・・企業との協力関係(あなたをわかっていますよ。という理解力を示す)
レベル4の期待・・・アドバイス
(p.183〜187)
レベル1とレベル2の期待(ルールでできる)は両方とも、たとえ企業側がうまく対処したとしても、顧客に不満を抱かさないようにするのがやっとだ。(p.184)
※レベル3と4は、ルール(画一的なサービス)では満足できない
レベル3の期待では、たとえば賞金の出し方を工夫することが考えられる。スナップルは100ドル賞に「スナップルに1月分の電話代を払わせよう」。このメッセージで、若い顧客に「われわれスナップルは学生の皆さんが何を苦労しているか理解していますよ」と浸透させることができる。(p.186)
技術はそのサポートに活かすことができる。あらかじめ行動の手順を示しておけば指針として役に立つ。とはいうものの、教える/教わるという行為自体は、その場その場で積み重ねていく従業員個人と顧客個人のあいだのやりとりのなかで、うまくいったり、いなかったりするものだ。(p.188)
成果が適切かどうかを確認する指針
1、 自分の顧客にとって正しいこととは何か
2、 企業にとって正しいこととは何か・・・部下に対して定義する成果と、現在の会社全体の戦略とを必ず一致させること
3、 個人にとって正しい事とは何か
企業の使命は、常に変わらず維持されて、従業員の世代ごとに意味と目的を示すものだ。企業の戦略というのは、単にその使命を達成するための最も効果的な方法に過ぎない。そのときどきの業界の状況に合わせて変化するものだ。(p.193)
新しい戦略のもとで従業員がその才能を発揮できる職務を見つけようとする以外にない。もしそのような職務が存在しないなら、この従業員は働き場所を見つけるしかない。(p.194)
その人の特徴を見極める。そしてそれらの特徴を引き出すような成果を明確にする。それらの成果の達成度を計画・評価し、ランクづけする方法を確立すればよい。こうすれば、その人の本来の力を発揮することができる。(p.196)
手持ちの役者がどの登場人物を演じられるか分かっていなければ、最初に芝居を書くのは無駄な努力です。台本を書くときは必ず、まず役者、それから次に芝居という順に考えます。まず役者を頭に浮かべ、そしてそのあとで芝居を組み立てる。(p.196)
すぐれたマネージャーである証の一つに、それぞれの部下本人にしかない才能を詳しく分析する能力があるかどうかが挙げられる。意欲の源泉は何か、どのような考え方をしているか、どのようにして人間関係を築いているかといったことだ。ある意味では、すぐれたマネージャーは、優秀な小説家と似たところがある。「登場人物」を生き生きと個性豊かに描く事ができる。(p.200)
配役の調査リストに個人の技能と知識を加えることは何も間違ってはいない。しかし、もしそのリストの一番上に才能を書いておかなければ、結果的に平凡なパフォーマンスになってしまう危険を常に冒していることになる。(p.210)
何人かのグループのマネージャーに昇格したとしよう。最高のマネージャーは、個人的によく話あって、長所や弱点、目標、夢についてたずねる。部下一人ひとりの仕事に密着して、仕事でどんな判断をするのか、どんな対処の仕方をするのか、だれがだれを助けているのか、そしてその理由は何かを記録する。さまざまなものを観察する。時間をかける。一人ひとりの才能を見極める最も確実な方法は、時間をかけて、その仕事ぶりを観察する以外にないと考えているからだ。そうしたあとで、「チームに残す人」と「積極的に別の仕事をした方がよい」、「ムーバーズ」の3つのカテゴリーにわける。ムーバーズとは、その理由が何であれ、才能を活かせる立場を与えられていないということだ。つまり、配役ミスだ。改めてその人向きに修正した仕事を与えることによって、部下の強みを活かすことに精力を注ぎ、才能をパフォーマンスに開花させるようになるのだ。(p.211)
部下一人ひとりの要求を把握する解決策は、部下の話を聞くことだ。部下にその人の目標を聞くことだ。たとえば、今の仕事で何を目指しているか。本人のキャリアの方向性は何か。マネージャーと一緒なら楽に取り組めると感じられる個人的な目標は何か。自分の進捗を直接報告する頻度はどれくらいがよいか、といった質問だ。どのように褒められたいか、その方法も打診しておくべきだ。皆の前で誉められたいか、それとも個人的にか、賞状が欲しいのか、それとも口頭でよいのか、誰に一番知らせたいか。これまで本人にとって最も有意義な認められ方とはどんなものだったのかを尋ねると、非常な効果を発揮することがある。(p.216)
マネージャーは、部下一人ひとりの情報を全てメモしておくことが重要だ。ある人は、ファイリングシステムを整備している。部下一人ひとりに専用のフォルダーがあり、そのあいだには各従業員の備忘録ファイルがあって、部下それぞれの定期的な記録の時期がめぐってきたことを思い出せるようになっている。(p.217)
すぐれたマネージャーは、自分の「ほとんど」の時間を「最も高い」生産性を発揮している部下と一緒に過ごしている。ほとんどの自分の仕事の中心は指揮監督することが、指導することだと思い込んでいる。けれども、すぐれたマネージャーは、指揮監督や指導のどちらも重視しない。ただ、指導監督と指導の両方が必要な対象者は存在する。特に、新入社員の場合がそうなのだが、この人たちが中核なのではない。初心者でありすぎるし、周りに対する影響力もない。すぐれたマネージャーの場合、その任務の中心にそえているのは、触媒としての役目だ。つまり、才能をパフォーマンスに開花させることだ。したがって、部下と一緒の時間を過ごすときに、部下の弱点の克服や修正、指導をすることはない。むしろ知恵を絞って、その部下のきわだった才能を解き放つもっとよい方法を考え出そうとしている。(p.219)
もし部下と一緒にいるときに、部下本人に合った達成目標を設定し、個人のスタイルに光を当て、完璧に育て上げるために先回りをして地ならしをしているなら、そのマネージャーが最も才能豊かな部下に魅力をかんじるのは自然の成り行きだ。才能は大きな実りをもたらしてくれる。関心とエネルギーを注げば注ぐほど、その見返りも大きくなる。(p.220)
すぐれたマネージャーは、人間は本来自分に何らかの関心を持ってもらいたいと思うものであり、もし関心が得られないなら、意識的にしろ無意識にしろ、関心が得られるようになるまでその行動を変えようとするからだ。(p.221)
チームのスーパースターのわがままに気づいたら、それは、自分が関心を示した人間や行動がまちがっていたというサインなのだ。まぜなら、マネージャーの反応を引き出そうと、別の行動をとろうとしているからだ。(p.222)
人は公平に扱えるただ一つの方法は、その人にふさわしい扱い方をすることだ。(p.222)
見学ツアーやセミナーの資料を作るために、こうした企業は最高の社員にインタビューして、密かに観察し、撮影し、そしてその業績を称えている。それぞれ自分たちの世界のなかで毎日起こっている優秀な仕事を調査している。最高の社員から学んでいるのだ。(p.277)
「平均の考え方」はパフォーマンスに制限を加える。(p.232)
※ 平均より上を目指すとか、そういう考え方は、もっと上を目指すということが欠けている
平均の考え方に直面したら、優秀さの意味をはっきりと定量的に定義しよう。優秀さとはどのようなものか。最も才能豊かな部下にわかるように画を書くべきだ。釣り鐘型の分布曲線の右端を目指すよう、絶えず全員の意欲を盛り上げることだ。その方がもっと公平だ。もっと生産的だ。そしてその方が遥かに楽しい。(p.235)
※ 優秀さは、「平均的」ではない。人によって異なるということだ。
お粗末なパフォーマンスは訓練で直せるか。仕事に必要な技能や知識がないために本人が苦しんでいるのなら、ほぼ間違いなく「現実の」訓練で改善できる。(p.237)
マネージャー自身が間違った引き金を引いたために、パフォーマンスゼロが生じていることはないか。従業員一人ひとりの動機はさまざまだ。もし、マネージャーが正しい引き金を見つけて、それを引いたら、部下の本当の才能はたんを切ったようにその力を発揮するはずだ。(p.239)
マネージャーは弱点から目をそらしたりしない。ある弱点が芳しくないパフォーマンスの原因だと気づくと、すぐに別の対策を立てる。なぜなら、結果的に成功につながる道筋は、わずか3種類しかない。
1. サポートシステムをつくる
2. 互いに補い合えるパートナーを見つける
3. 別の仕事を見つける
(p.243)
部下の弱点をなんとかして、部下が自分の長所を活かすのに専念できるようにする。強みに専念する戦略をとる場合と同じように、サポートシステムを整備する方が弱点を矯正するよりもはるかに生産的で精神的に楽だ。(p.244)
※ 弱点とは、職務に適した才能がないこと。
仕事で成功するためには、自分であることをそのまま活かす方策を見つければよく、自分にないものを補おうとしても意味はない。苦手分野を補ってくれるパートナーのおかげで、思う存分自分本来の才能を磨き上げることができる。(p.247)
マネージャーの責任は、その部下を一番成功するチャンスの大きい職務につけることだ。(p.257)
ほとんどの場合、達成させるものが何であろうと、それを計測して賞を与えると、人はさらによい結果を引き出そうと努力するものだ。マネージャーが世界水準のパフォーマンスに届くまでの一連のレベル設定をすることで、その部下を成長させることができる。(p.273)
(すぐれたマネージャーが広帯域化の給料形態を選ぶ理由は)
1、 給与の幅が広いため、その職務における世界水準パフォーマンスを評価する道が開ける。 例えば、俳や音楽家、芸術家などと同じで、給与幅の広さが自分の才能にさらに磨きをかけて、世界水準に高めようとする動機づけになる。この理屈をすべての職務に応用すればいい。
2、 給与の幅に重ねるあう部分があるため、広域帯化には猪突猛進型のキャリアパスを抑制する効果がある。従業員は、職務の「内容」を検討し、その果たすべき責任に自分の実力が通用するか評価するだけで、自分なりの答えが出るはずだ。少なくとも金銭面と同じだけの比重で自分の適正を考えながら、キャリアを選択することができる。
(p.276)
※広域帯化とは、ウェイターはウェイターで100万〜5,000万円までの幅で仕事(重要度や責任度によって給与額が変わる)があり、バーテンダーはバーテンダーで100万〜5,000万円までの幅がある。だから、ウェイター1,000万円でも、バーテンダーに転職したければ、100万円から始めなければいけない。
全ての職務は、そこで非凡な実力が発揮される場合、その価値を認めるという確約がどれほど重要かを示している。(p.278)
すぐれたマネージャーは、鏡を掲げる(部下へのパフォーマンスのフィードバック)ことによって、部下に自分とはどんな人間なのか、自分はどんな仕事ぶりなのか、世の中にどんな足跡を残しているのかといったことを少しでも理解できるようなチャンスを与えているわけだ。(p.295)
すぐれたマネージャーのフィードバック方法は3つある。
1、 フィードバックは繰り返して着実に実行されている・・・パフォーマンスのフィードバックMTGは年間を通して、定期的に部下の一人ひとりとやりとりをするためのよい機会になっている。それぞれの部下のスタイルやパフォーマンスについて検討するための時間は、部下一人あたり、1年間に約4時間だった。
2、 セッションは毎回、まず過去のパフォーマンスについての簡単な復習から始まる・・・部下が自分自身のスタイルをじっくりと見直せるようにして、このスタイルを作り出している部下の才能と部下に欠けている才能について、大いに議論すること。この復習が終わると、必ず話題の中心が、将来のことと、そのスタイルをうまく使って生産性を上げる方法に移る。
3、 一つひとつきちんと個別のフィードバックを返すことを忘れない・・・フィードバックの目的は、部下一人ひとりが自分を理解し、才能を活かして成長できるようにすることだ。これは、集団でまとめた形ではこなせない。
(p.296、297)
(部下が遅刻常習犯などの才能の欠如に対して)すぐれたマネージャーは、2番目に実行するステップがなんであり、最初のステップは例外なくその部下を理解することだ。つまり、「理由を聞け」だ。「運動選手は、決して口が達者な人種ではありません。だからこそ、絶えず本人を観察し、頭から決めつけないでよく話を聞く事が重要になるのです。」(p.300)
すぐれたマネージャーは、積極的にキャリアを学ばせようとする。そこで、転落防止ネットを張って、試用期間にて働いてもらう。試用期間中、一ヶ月に1度面接をして、本人のパフォーマンスについて話し合います。順調に言っていることはどんなことか、あるいは苦労していることは何かといったことです。他のトレーナーにも評価のために入ってもらい、そのフィードバックを伝えます。6ヶ月経ったところで、必要な情報をすねて身につけたかどうかを判断するためのテストに合格しなければなりません。もし、試用期間中に、研修生自身あるいは会社がこの仕事に適性でないと判断したら、研修生はだれでも、もとの現場に戻って職務につけるということを頭に置いています。元の現場に戻ることは失敗ではないのです。研修生は試してみようとした、トレーな0になれるかどうか判断したかった。そして、そのための行動を起こし、その結果、人に教えるということが自分にあった仕事ではないことを学んだのです。(p.302)
試用期間の扱いは、その職種にある程度の才能や興味を示している人だけを対象にするべきだ。すぐれたマネージャーの最も重要な仕事は、部下の才能と職務をうまくかみ合わせてパフォーマンスをあげることだ。たとえ、部下が新しい才能を発見するチャンスを欲しいと懇願しても、部下に才能がないことをわかっているときは、この試用期間を与えてはいけない。(p.303)
パフォーマンスを評価するとき、非凡さをあらゆる場合の基準にする。だから、すぐれたマネージャーへ「どの程度のパフォーマンスなら我慢できるか」と問えば、「成長する見込みがないまま平均点をうろうろしているレベル」と答えるだろう。「そのレベルが許されるのはどれくらいの期間か」と問えば、「そんなに長くは見逃しておけない」と答えるだろう。(p.306)
すぐれたマネージャーには、自分の本当の気持ちを隠す必要などない。個人の才能と個人に欠けている才能によって、死ぬまで変わらないパターンができあがっていることをよく理解している。部下が自分にない才能をうまく回避しながら何とかしようと最大限の努力をしたあとでも、依然としてパフォーマンスが追いつかない場合には、部下の才能と職務の相性が悪いと理解してよい。つまり、配役ミスだ。もし、問題があるとすれば、おそらく部下は自己認識をもっと深めるべきだった。マネージャーはもっとよく観察すべきだった。(p.309)
ある部下の配役ミスが明らかになったら、すぐれたマネージャーは鏡をかざす。「この仕事はきみに向いていないようだ。その理由を一緒に考えないか」あるいは、「きみの未来の長所を今以上に活かす、職務をみつけなければ。きみはどう思う?」。これが厳しい愛情における“愛”で。純粋に一人ひとりの面倒を見ている。この面倒を見るには、はっきりとした意味が込められている。つまり、「部下をすぐれた業績が残せるような立場にする」ということだ。一人ひとりの部下に対して非凡な成績を残せるチャンスのある職務を見つけ出すよう、期待をしているのが本音なのだ。そしてそれができるのは、部下本人の才能が活かせる職務である場合に限るということがわかっている。(p.310)
あなたは部下に本人が望む仕事を与えますか、それともその人の適性に合った仕事を与えますか。この質問に対して、すぐれたマネージャーは常に一貫している。「その人の適性に合った仕事ですよ」。(p.312)
インタビューで個人の才能を発見する一番良い方法
1、 才能を見つけるインタビューは独立させる・・・条件交渉などは別日程で話合うこと。才能を見つけるには、応募者の思考、感情、あるいは行動の習慣パターンが仕事に適しているかを判断することだ。
2、 その人に自由に選択させてみること・・・「イエス・ノー」で答えられない質問をすることだ。質問し終わったら、そのあと間を置いて黙っているのが一番だ。もし、質問の意図を応募者が聞き返してきたら、その質問をはぐらかすことだ。そして、本当に知りたいのは、「応募者本人が」何をいいたいかということを伝えよう。重要なのは、「本人の」解釈だと言うべきだ。とても重要なのは、そのときの本人の答えをそのまま信じることだ。
3、 具体的な話を聞き出す・・・過去の行動は未来の行動を予測するてがかりだ。「いつのことだったか教えていただけますか、たとえばあなたが、、、、」というような質問は非常に有効だ。ポイントは、常に具体的な話を聞きださなければいけないこと。「具体的な」というのは、時間や個人あるいは出来事を特定するという意味だ。そして、間髪を入れない答え(すぐに言葉を発した答え)を信用すること。2、3の質問をしないと具体的な説明が返ってこないという事実そのものは、その具体的な行動が本人の習慣の一部になっていないということを教えてくれる。
(p.317〜322)
速成学習は個人の才能を知る重要な手がかりだ。応募者にどんな種類の職種なら、すばやく身につけられるかを聞いてみること。今はどんな活動なら、苦労なしにこなせるかを聞いてみること。その答えは本人の才能についての手がかりをさらに提供してくれるだろう。(p.323)
インタビューをする度に、いつも好んで口にする質問リストは、自分の最高の部下数人と「最高でない」部下数人の両方に質問をしてみて、最高の部下が一貫して異なった答えをするかどうかを確かめる。もし、異なった答えをするなら、その質問/聞き出す組み合わせは有効である。もし答えが同じだとすると、その質問をしても無駄になる。そして、応募者全員に同じ質問をするのがいい。それに対する応募者の発言を記録しておき、採用したあとに、順調に仕事をこなしている人が入社前の質問に対する答えと一貫性を保っているかどうかを確認する。(p.326)
■ 強みを見つけるインタビュー・・・部下との面接を毎年年明けに、新規採用の場合は採用後の1〜2週間以内に1時間ほど実施する
1、 これまでの仕事上の経験で何が一番楽しかったか。なぜこの会社に入ったのか。(新入社員でない場合)この会社で仕事を続けたいと思う理由は何か
2、 どんなところが自分の強みだと思うか
3、 弱点についてはどうか
4、 現在の職務での目標は何か
5、 どのくらいの頻度で自分の仕事内容を私と話したいと思うか。あなたは自分からどう感じているかを言い出す人か。それとも聞いてもらいたい人か。
6、 私に伝えておきたい個人的な目標、あるいは必ずこうするというようなことがあるか
7、 あなたがこれまでに受けた最高の褒め言葉は何か。誉められるほどうまくいった原因は何か
8、 過去本当に生産的なパートナー、または教育的なパートナーに恵まれたことはあるか
9、 あなたの将来の目標、キャリアの目標は何か。特に身につけたいと思っている技能はあるか。経験してみたい具体的な課題や仕事は何か。マネージャーはどのように力を貸せばいいか。
10、 この他、お互いの協力関係をよくする上で、いま相談しておきたいと思うことはあるか。
!!この話し合いの目的は、部下の長所や目標、そして要求を洗い出すことだ。それも本人がこういったことを十分理解するようにしながら行う。1年間の面接を通して、そのぶかの意見を変えるように持っていくのが本人のためかもしれないが、当面は「本人の」目に映っている「本人の」世界を見る事に関心を向けることになる。
(p.333)
■ パフォーマンス計画
部下本人が準備できるように、面接ごとに前もって以下の3つの質問に対する答えを書いておくように指示する。
1、 どんな行動をとったか・・・点数、順位、段階評価、日程なども提示するとなおよい。
2、 どんな発見をしたか
3、 どんな協力関係を築いたか
つぎは、将来の話題に向けた質問をする
4、 あなたが今一番力を入れていることは何か
5、 どんな新しい発見をしようとしているか
6、 どんな協力関係を築きたいと考えているか
(p.335)
■ キャリア発見のための質問
部下は自分の技能、知識、そして才能を一層理解しなければならない。この種の明確さがないと、部下のキャリア計画を一緒に練ろうとするとき、部下本人がお粗末なパートナーになってしまう。そして、部下はキャリアの次の段階で何をしなければならないのか、そして自分がその段階で実力を発揮できると思う理由を細かなところまで理解している必要がある。
1、 今の職務での功績をどのように説明するか。その功績に自分で点数をつけられるか。私はこう思う(といって、自分のコメントをつけくわえる。)
2、 現在の仕事ぶり(優秀さ)は本当のところ一体何が原因なのか。そこから、技能、知識、そして才能の面についてどういう理解が得られるか。私はこう思う(と言って、自分のコメントを付け加える)
3、 現在の職務ではどの部分を最も楽しいと感じているか。そしてその理由は。
4、 現在の職務ではどの部分に最も苦労しているか。そこから、技能、知識そして才能の面について、どういう理解が得られるか。それを何とかするために我々に何ができるか。研修か、配置換えか、支援の仕組みか、それとも協力の仕方か。
5、 自分にとって理想的な職務は何か。その職務に携わっていると想像してみよう。今木曜日の午後3時だ。あなたは何をしているところか。なぜそんなにその職務が気に入っているのか。私はこう思う(と言って、自分のコメントを付け加える)
!!年間を通して機会があるごとに尋ねることによって、部下に自分自身のパフォーマンスについて細かく考えるきっかけを与える役目を果たす。
(p.338)
■ マネージャーが才能のある部下一人ひとりから期待している項目
・ チャンスを手にする度に、鏡を見る。(フィードバック)
・ じっくり考える。
・ 自分自身を発見する
・ 自分の支持者を集める
・ 自分の支持者を固める
・ 目を離さないこと・・・自分自身の学習効果と発見について記録をつくりあげる
・ 正しく仕事をしている同僚を見習え
(p.340)
■ 会社の経営幹部が伝統的常識のバリケードを打ち壊すために利用できるマスターキー
1、 成果の達成に専念すること
2、 すべての職務における世界水準のパフォーマンスを重視する
・ できるだけ多くの職務を対象にして、達成に向けて様々なレベルを設定する。ある地位から次の地位に上がる具体的な評価基準を明確にする。バッジや賞状、修了証などの勲章を使って、進歩に対する褒賞を与える。どんなレベルに対しても、真剣に考えること。
・ できるだけ多くの職務を対象にして、広帯域化した報酬体系を設定する。それぞれの帯域で上のレベルに上がる具体的な評価基準を明確にする。帯域を移るときには、給力の減額が生じる理由を明確にする
3、 最優秀者から学習する
4、 すぐれたマネージャーの言葉使いを教える
(p.349〜353)
質問 「マネージャーの立場として、次の部下のうちどちらを選ぶか。1人は120億ドルを売り上げる独立心の強い一匹狼のような人間(才能はあるが、管理が難しい)。もう1人は、60億ドルを稼ぐが、和気あいあいでチームプレーをする人間(それほど職務をこなす才能はないが、はるかに管理しやすい)。」
すぐれたマネージャーの答え 「独立心が強く一匹狼のような人。管理しやすい人を捜しているのではない。探しているのは、世界水準を目指す才能の持ち主だ。すぐれたマネージャーの課題は、才能のある人を生産性の向上に専念させることであり、生産性の劣る人を才能のある人にしようとするものではない。」
(p.367)
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